石綿の種類

アスベスト発生の経緯

アスベストは耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性に非常に優れ安価であるため、日本では「奇跡の鉱物」などと珍重され高度成長期に奇跡の鉱物として建設資材、電気製品、自動車、家庭用品等、様々な用途に広く使用されてきました。
しかし空中に飛散した石綿繊維を肺に吸入すると、約20年から40年の潜伏期間を経た後に肺がんや中皮腫の病気を引き起こす確率が高いため、2006年現在では「静かな時限爆弾」などと世間から恐れられています。
石綿(いしわた、せきめん)とは、蛇紋石や角閃石が繊維状に変形した天然の鉱石の事です。
蛇紋石系(クリソタイル)と角閃石系(クロシドライトなど)に大別されます。

石綿の種類

クリソタイル

カナダで発見されたクリソタイル、偏光顕微鏡写真。
クリソタイルの組成式は Mg6Si4O10(OH)8。クリソタイルから作られる石綿を温石綿と呼ぶ。文字通り、綿のように柔らかい。

クロシドライト

南アフリカで発見されたクロシドライト、偏光顕微鏡写真。
石綿状のリーベック閃石(Na2(Fe2+3Fe3+2)Si8O22(OH)2)のこと。針状に尖った繊維で、クリソタイルのような柔らかさは無い。最も毒性が強いとされている。

アモサイト

徳島で発見されたアモサイト、偏光顕微鏡写真。
カミントン閃石(Mg7Si8O22(OH)2)‐グニュネル閃石(Fe2+7Si8O22(OH)2)系列。1995年から使用も製造も禁止された。

アンソフィライト

チェコで発見されたアンソフィライト、偏光顕微鏡写真。
直閃石(Mg7Si8O22(OH)2)。

トレモライト

ロシアで発見されたトレモライト、偏光顕微鏡写真。
透閃石(Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2 (Mg/(Mg+Fe)=1.0-0.9))。

アクチノライト

オーストリアで発見されたアクチノライト、偏光顕微鏡写真。
緑閃石(Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2 (Mg/(Mg+Fe)=0.5-0.9))。