分析の比較表

米国EPA法におけるバルク・アスベストの信頼性

1.日米アスベスト分析の比較
区分 日本における分析 米国における分析
認定機関 なし NIST(標準及び技術に関する国立認定協会)
分析機関の信頼性 (社)日本作業環境測定協会会員及び「分析技術講習会」参加機関が一般的に優良分析機関と認められている。 ①NIST認定証明書
 (NVLAP要求基準をクリアする必要性)
②分析責任保険加入
 (WAL:1億2千万円)
WALの場合
○分析官の経験年数(平均14年)
○1検体・2名分析体制
○ISO17025取得研究所
○含有率0.1%対応十年以上の実績
一般分析方法 ①位相差顕微鏡
②X線回折
●日本の分析機関としての一般的な分析法
①偏光顕微鏡
②透過電子顕微鏡
(状況に応じ重量測定法を補助的に活用)
●高倍率及びEDX線回折可能な分析法
分析の種類 一般的に3種類 6種類の分析が規定されている
分析法の指定 JIS A1481 ○EPA(合衆国環境保全庁)指定
○カリフォルニア州指定(含有率0.1%基準)
X線回折の問題点
(米文献抜粋)
  ①X線回折は含有率5%以下の検体分析に信頼性低下
②アスベストの繊維状(有害)非繊維状(無害)の判定困難
参考文献:
「天然石綿地質調査ガイドライン」
(Ca地質調査総合センター)
「技術報告書」(MACS、Lab)
2.信頼性についての結論
アスベスト分析は常に統計誤差存在

アスベスト分析は、建材→検体→サンプルと準備し、極少量を解析して全体を評価する手法である。
したがって、必然的に統計誤差が存在し、これを最小にするため分析準備、分析操作の一連の流れが重要。
経験の多寡がこれを左右。

分析手段より分析機関の信頼性

アスベスト分析方法は色々とあるが、分析機関が自社の信頼性を掛けて分析結果を報告するか否かが重要。
米国WAL研究所は①経験豊富な分析官、②1検体2名体制、③分析責任保険加入で研究所の威信に掛けて分析を実施。

最新の分析手段=偏光顕微鏡+透過電子顕微鏡回折

偏光顕微鏡は複数の光化学性質等で判断する為、安全で正確な分析が可能である。
透過電子顕微鏡はアスベスト分析では最も進んだ方法であるが、価格的にも操作技術的にも容易ではない。
しかしアスベスト先進国の米国では一般的に普及している分析法であり、信頼性が高い。

定期的技量試験

米国ではNVLAP(公的認定機関)より年2回のブラインドサンプル技量試験が行なわれ、又2年に1回の機関監査が有りその内容が規定以下の場合は1年間の営業停止になる。日本ではこのような制度は無い。