ISO/EPAは「発がん性」を見据えた分析法です
弊社は設立以来、アスベスト分析法は国際ISO/EPA法を採用しています。この分析法は紆余曲折がありながら、平成26年3月28日に新たに制定された「JIS A 1481-1」の偏光顕微鏡による国際基準の分析法になりました。
毎日新聞の記事で紹介がありますように、従来のJISの分析法は鉱物を結晶の構造で分析したものですが、弊社が提供するISO/EPA法は発がん性の視点からアスベスト繊維を分析しています。このISO/EPA法で分析できる機関は極めて少なく、他社との差別化で強調できます。営業等で顧客の安心感を与えられると確信しています。我々は現場の環境を守り、かつ、顧客や近隣の方々、現場に関わる作業員の近未来の健康被害を防ぎ、企業理念として施工できます。
「石綿検出・JIS 欠陥」
毎日新聞夕刊 2012.1.27
・建材含まれるアスベスト(石綿)について、国際的な検出方法を審議している国 際標準化機構(ISO)が、日本工業規格(JIS) による検出方法は欠陥があると指摘し、石綿の有無を見分ける方法として採用しない方針であることがISO 関係者へ の取材で分かった。経済産業省は国際基準に合わせるのが望ましいとしており、 見直しも検討する方針。過去の検査の有効性にも疑問が生じかねず、この方法を 採用している現場では混乱も予想される。
・JIS が採用している検査方法は「エックス線回析法」等。石綿のもととなる鉱 物を結晶の構造で見分ける方法で、05 年の大規模な石綿被害を受けて厚生労働省 が通達で指定した。これに対し、石綿の検出方法の標準化を目指すISOは発がん 性の視点から、鉱物が細くて長い繊維状になっている「アスベスト様形態」であ ることが石綿の判断要件と判断。昨年の9月にあったISOのワーキンググループ (WG) の議事録などによると、鉱物の特徴で判定するエックス線回析法について 「アスベスト様形態であるかどうか特定できない」と指摘し、不適格と結論付け た。関係者の話では、WG のテストの結果、エックス線回析法ではアスベストの有 無を誤って判定したり、低濃度の石綿を検出しなかったりするケースがあったと いう。ISO は、石綿の形態や光学的な性質を顕微鏡で見分けるという欧米で普及 している検査方法を承認する方向という。国内の多くの自治体は建築物の取り壊 しに伴う給査にエックス線回析法を採用。恋示すれば担当職員や委託業者への研 修、指導が必要になる。これまでの検査に疑問が生じ、不動産や企業資産の評価 に影響するとの指摘も。経産省産業基盤標準化推進室「国際的な合議体になって いるISO の複雑な要因で残念な結果になったと思う」としている。
ISO基準の当社の分析法
弊社のアスベスト分析法は、米国EPA基準に基づいた、「偏光顕微鏡法」による定性・定量分析及び「偏光顕微鏡法」による定性・定量分析+「透過電子顕微鏡法」による定性分析で行なっていますが、「偏光顕微鏡法」の定性分析はJIS A1481(解説)、「透過電子顕微鏡法」はJIS K3850-1~3にも準拠しております。
ISO基準を含め国際的な分析方法 「偏光顕微鏡法」
●定性分析
複数の光学的特長(屈折率、複屈折、光の減衰)、色、多色性および分散染色の特徴によって、あらゆるアスベスト鉱石、繊維を区別して同定する。
●定量分析(ポイント・アカウンティング法)
アスベスト繊維または非アスベスト基質材を1,000までカウントし、その中に含まれるアスベスト繊維の数で計算 する。この分析は2名のクロスチェック体制で行なわれる。
最高峰の分析法 「透過電子顕微鏡法」
●定性分析
エネルギー分散型蛍光X線装置(EDS)により元素分析を行なうことが出来る為、含有アスベストの判別が正確にできる。
国内のほとんどのアスベスト分析機関は、位相差顕微鏡などによる分析を行っています。
「アスベスト繊維1本」まで同定可能とする透過型電子顕微鏡の導入は、報道によると、国内では2社、装置は一億円程度と高価ため分析費用は数十万円とされています。
私どもの米国分析機関では、国内の位相差顕微鏡などによる定性定量分析価格と同程度で『透過型電子顕微鏡での分析』をご提供します。